【富士屋本店×安田不動産】それぞれの視点から、浜町のまちづくりにかける想い
富士屋本店が日本橋浜町へ来たきっかけの一つである、安田不動産。
飲食店と不動産の視点から見る、まちづくりにおける「飲食店」の存在と、ゆるやかで丁寧な街の変化についてお話ししていただきました。
———富士屋本店の、日本橋浜町での出店に関してお聞かせください。
豊田 安田不動産における、日本橋浜町エリアの「まちづくり」は2015年頃にスタートしました。居住者とオフィスワーカーが共存し、都心に近く利便性がありつつも公園や緑もあるこの街の多面性にポテンシャルを感じていました。一方、当時はまだこのエリアの飲食店は今よりも少なく、街に対して開かれた場で人々のライフスタイルの一部になるような飲食店があったら、街が変わっていく一つのポイントになると思っていました。
富士屋本店さんを最初に知ったのは、当社社員の行きつけが三軒茶屋店だったことがきっかけでした。初めて行った時は衝撃でしたね。調理しているところも全てオープンに見えるし、スタッフの方々とお客さんの関係性はもちろんですが、お客さん同士の一体感や距離感も居心地がよかったです。他の方が食べているのを見て幸せになれるような、とにかく全体を巻き込む幸せな空気が流れていたんです。「全部見せる、見える」「お客さんが心から楽しんでいる」ことが富士屋本店さんの魅力だと感じました。
加藤 安田不動産の方々が何人か来てくださるようになり、僕らも出店を常に考えていたので、少しずつ色々お話をさせていただく中でこちらに出店することになりました。うちの会社は常に「地域還元」「街に愛される」ということを意識してやってきました。その点を安田不動産さんには理解いただけたんだなと思っております。
日本橋浜町には当時ワインでかつスタンディングのお店はなかったので、不安もありましたし1つの挑戦ではありましたが、街や物件をゆっくり観察させてもらった上で、この街に店を出したいなと思ったんです。
———6年前に出店されて以来、日本橋浜町はどのように変化してきたと考えますか?
豊田 元々一気に変えようなんてことは思っていなくて、じわじわと少しずつ、時間をかけて良い方向に変化していけば良いなと思っていました。そして今2022年、街は確実に良い方向に変化し続けていると思います。その背景にはやはり富士屋本店さんの存在がありますね。富士屋本店さんのマインドに共感してご出店された方もいらっしゃいますし、人々の豊かな生活の大切なポイントになっていると思います。街づくりは「人と人との繋がりが重なり合っていくこと」と思っており、富士屋本店さんは街の顔となり正にそれを体現し続けてくださっています。
住んでいたり働いている方以外にも、この街にわざわざ遊びに来てくれる方も増えています。今後は、今以上に居心地がよく更に長時間滞在したくなるような街にできたら良いなと思っています。
加藤 少しずつ飲食店も増えていますし、良い方向に変化しているんじゃないでしょうか。この街は昔からのものと新しいものがミックスされていて、僕たちのような、新しく何かにチャレンジする人間も地域の人々が受け入れてくださっています。
僕らがやりたかった「丁寧なまちづくり」というものが、安田不動産さんのおかげで、この日本橋浜町への出店をきっかけにできているような気がしますね。ここを一つの事例として、他の街でもこういうことができたら良いなと思いますね。
———まちづくりにおける飲食店の役割とは、一体どんなものでしょうか?
豊田 その街に住んでいる人たち、働いている人たちが幸せを感じる、その街に愛着を持つための1つの大きな要素だと思います。まちづくりにおける飲食店は、人と人との新しい繋がりや深い繋がりを生む最前線の場であり、良い街をつくっていくには必要不可欠だと思っています。
加藤 その街が愛されるためのきっかけでしょうか。また、ただ飲食店を運営しているよりも、その街をもっと盛り上げたいという思いを持って、まちづくりの一員として働くことが、スタッフ一人一人のモチベーションにもつながりますし、僕らもやりがいを感じることができます。
「競合ではなく共合。」
加藤 オープン前から豊田さんに自治会の方々を紹介してもらって町内会イベントに携わる事ができたり、浜町の飲食店さんともうまく関係を築くこともできました。
日本橋浜町に働いてる人、住んでいる人たちの心が幸せになること。そこに富士屋本店が寄り添えられている喜びは何事にも変えがたいものだと思っております。